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いよいよ大変な時代に


 昨日の朝日新聞一面トップに、

「非正規社員の退職金・賞与なし」

の文字が。

 これはご存知と思いますが、最高裁が下した裁定です。このニュースがなぜ朝日の一面トップなのかは、我が国労働者のおよそ4割、2100万人とされる非正規社員の退職金・賞与なしが合法化されてしまったこと。

 もちろんこの決定が、全てではありません。これからいろいろな形で、この問題は論議されることでしょう。しかしこの現実は限りなく全ての国民が、これから「一億総下流社会」への道を進まなくてはならなくなったと言うことです。


 では正社員なら大丈夫かと問われますと、このコロナによって低迷する多くの企業は、まず人員削減を進めるでしょう。特にホテル業界や航空業界、デパート・トラベル・イベントなど各業界は、既にその行動を始めています。


 バブル経済崩壊やリーマンショック時を知る者として、経済不況時には必ず企業の圧力が社員にかかります。なぜなら会社員とは従業員、すなわち会社に従う人たち。

 ですから正社員であろうと、賃金カットや賞与なしを押し付けられる。それは企業に従う立場として、受け入れざるを得ないことを知っておかなければならないのです。 

 ご紹介の本は経済評論家の森永卓郎が、13年前のリーマンショック時に出版なさったもの。この時森永さんは、

「年収120万円時代になる、なにがなんでも年収300万円を確保せよ‼」

と伝えたかった。

 時が違いますが、改めてその時が巡ってきたと言えます。


 非正規社員が増大した時期はあのバブル崩壊後、当時はバブルすなわち泡の評価で株価も不動産評価も、さらに企業の数も従業員の人数も泡だらけだったことから、バブル経済崩壊後はそれらの全ての評価が落ちて、倒産・首切り=非正規社員化が進んでしまった。

 もちろんそれ以外に派遣法なる制度ができて、企業は非正規社員を雇いやすくなったことも確かでしょう。そんな中に起ったコロナですから、企業の従業員に対する圧力が増すことは必然と考えなければならない。そしてその長期化も、覚悟しておく必要があります。

 そしてこの状況の長期化予想こそ、我が国がこれから《一億総下流化社会》に突入する入口になるとわたくしは見通しています。


 森永さんがおしゃる、《生き抜くための知恵と工夫》とは何か。従業員に始終しているだけでは、企業の無理難題に従わなければならなくなる。さあ、考え時です。ご一緒に考えましょう、これからの“自己の働き方改革”を。

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